2010年08月13日

NPO法人どうぶつたちの病院 西表プロジェクト 発足までの道程

西表島では、以前から西表動物診療所(九州地区獣医師会連合会運営)によって、イエネコ(飼い猫・ノラネコの総称)の伝染病からイリオモテヤマネコを守るということを第一目標とした活動が行われていました。それは、長崎県の対馬だけに生息するツシマヤマネコにネコエイズウイルスがうつってしまったことが確認されていたからです。西表島では、すでに地元の「マヤー小探偵団」によってイエネコの避妊手術等の活動が展開されていましたが、それを引き継ぐ形で動物診療所が開設されることになりました。開設当初はまだまだ島内のあちらこちらにノラネコがすみつき、飼い猫たちに十分な病気の予防(ワクチン接種・ウイルス検査)ができていない状況でした。このままでは、ヤマネコが安心して暮らせる島ではなくなってしまうという不安がつのっていきました。そこで、獣医師会では飼い猫にワクチン接種・ウイルス検査・マイクロチップ・避妊・去勢手術を行うことにしたのです。
2003年からは環境省によるノラネコの保護収容が行われるようになりました。その中で、どうぶつたちの病院は獣医師会と共に、保護された時に健康状態が良くないネコの治療と、沖縄本島に搬出して新しい飼い主を捜す活動を行うことにしました。その結果、徐々にノラネコの姿が見られなくなり、住民生活への被害も減少し、ネコたちの伝染病も減少していくといううれしい状況が生まれてきました。保護されたネコは密かに殺されているのではないか?・・・との悲しい「噂話」が立つこともありましたが、このネコたちはしっかりと第二の人生?(猫生?)を歩みだしています。
2008年からは「竹富町ねこ飼養条例」も改定施行され、飼いネコの適正な飼養がより厳格化されています。
こうして2004年〜2009年の6年間に島内で保護されたノラネコは実に264頭にのぼります。このうち、ヤマネコへ感染の恐れのある病気(ネコエイズ;FIV)を罹っていたネコは34頭いました。それまでに保護されたネコは、新しい飼い主さんに220頭が引き取られましたが、FIVに感染していたネコなど18頭が亡くなってしまいました。現在も飼い主さん募集中のネコは26頭(2010年3月現在)います。

このように西表島のネコを取り巻く環境は様々な人々によって徐々に改善されつつあります。西表プロジェクトでは、これからもイリオモテヤマネコを代表とした島の野生動物たちと島民、ペットが幸せに暮らせる環境作りに取り組んでいきます。


posted by iriomote-pj at 15:53| 活動内容 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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